2018年3月10日土曜日

アグスティン・バリオス作曲「ビダリータ」

最近は私は細々とクラシックギターの練習をしていますが、細々とながら、新しい曲を練習し始めました。それはアグスティン・バリオス作曲「ビダリータ」(Vidalita)です。

<全音楽譜出版社「バリオス・マンゴレ ギター作品集 No.4」より>

アマゾン・プライム会員なら無料で聴き放題のAmazon Prime Musicを私は毎日のように聴いていますが、その中でAntigoni Goni演奏のCDアルバム「Barrios Mangore: Guitar Music, Vol. 1」を繰り返し聴いている内に、その中の一曲、「Vidalita」が私にとって心に残る、なにか惹き付けられる曲になりました。

Antigoni Goniは1969年生れのギリシャ出身の女流ギタリストです。彼女の演奏は独特の歌い回しがあり、繊細な美しい表現力を持っています。

Antigoni Goni演奏のAgustin Barrios作曲「ユーモレスク」(Humoresque ) 

私が調べた範囲では、日本人のプロ・ギタリストで「ビダリータ」をレコーディングしている人は今のところいないようです。


ところで、去年9月12日に、アグスティン・バリオスの伝記映画『伝説のギタリスト「マンゴレ」愛と芸術の果てに』の上映会日暮里サニーホールであり、私は東京まで出掛けて、観に行きました
この上映に際してスクリーンの前で、チリ人の名ギタリスト、アレクシス・バジェホスAlexis Vallejos氏によりバリオスの曲が上映前に3曲、上映後に1曲演奏されました。1曲目に弾いた曲がこの「ビダリータ」でした。

   <バリオス伝記映画のエンドロールにて
      バジェホス氏の演奏と吉住和宏氏の詩の朗読 2017年9月12日>

彼の弾く「ビダリータ」は美しい音色で、とても情感豊かで、私の心に響いてきました。

<Agustin Barrios作曲「Vidalita」~Alexis Vallejos氏演奏>

最近、私はこの曲を練習し始めて、「Vidalita」の意味が知りたくなり、スペイン語辞典を引いたりして調べてみました。しかし、よく分かりません。

9月12日の日暮里サニーホールでのバリオスの伝記映画の上映会終了後に、私はギタリスト、アレクシス・バジェホス氏に挨拶して、若干の話をする機会を得ました。その縁でバジェホス氏とはFaceBook上で「友達」になっていました。

そこで、先月、バジェホス氏に私はFaceBookメッセージを送り、「Vidalita」の意味をお尋ねしました。彼はすぐに返事をくれて、「Vidalita」の意味について詳しく、丁寧に説明してくださいました。それを私なりに要約すると次のようになります。
・・・ Vidalitaとはアルゼンチンで広く歌われるフォルクローレの一形態で、通常は愛の歌であり、常に非常に悲しい曲調のものである。・・・
更にかいつまんで言えば、Vidalitaは「アルゼンチン・フォルクローレの一形式の悲恋歌」と言っても良いでしょう。
そこで、私はこの曲名をプログラムなどに表示する場合には、「ビダリータ(悲恋歌)」と書こうと考えています。

今、この曲を練習中ですが、当初この楽譜(ヘスス・ベニーテス編纂)を見た時には技術的にはそれほど難しいところは多くはなさそうに思えました。しかし、この曲の味を引き出す演奏をすることは私のような素人レベルには相当難しいと感じています

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