2021年4月25日日曜日

増えすぎる鹿と食害

我が家がここ蓼科高原に山荘を建てたのは32年前ですが、その頃には鹿を見ることは少なく、むしろ珍しいくらいでした。
しかし、20数年前位からでしょうか、蓼科高原の鹿は徐々に増え始め、最近は加速度的に増えている感じです。今や我が家の周辺は鹿だらけ。

<我が家の前に現れた鹿たち 2021年4月24日10:32>

山荘の周りには、毎日何度も鹿がグループで姿を現します。
鹿は通常、雌鹿と子供だけで群れを成して行動します。角を持つ成人した牡鹿は普段は単独で行動しています。

<近所の道路際で食事をする鹿たち 2021年4月9日14:54>

上の写真2枚には雌鹿と小鹿が5頭~10頭位のグループで映っていますが、最近は20頭位のグループでいることも珍しくありません。

鹿の数が増えているのは温暖化が原因と言われています。かつては子供の鹿は雪で餌が不足したり、厳しい寒さで凍死するため、ある程度増加が抑えられていたそうです。しかし、最近は温暖化で冬に凍死する子鹿が減り、鹿の数は増える一方です。

我が家の庭の鹿に食べられた木 2021年4月12日>

冬の間、雪に覆われると、鹿にとっては食べ物がなくなるため、鹿は樹木の皮を剥いで食べます。木の栄養分は幹の皮の裏側の部分を上っていきます。このため、皮の部分を鹿に食べられると、栄養が昇って行かず、木は立ち枯れしてしまいます。

<近所の山荘の鹿に食べられたもみの大木 2021年4月11日>

鹿は特にもみの木が好物です。大きな木でも幹の周りを全部食べてしまいます。上の写真は近所の山荘の庭のもみの大木です。この木は周囲をぐるり食べられていますから、このまま立ち枯れするでしょう。立ち枯れして、風などで大木が倒れてきたら、危険でもあります。

今年の春は我が家を含め、近所の山荘では鹿に皮を食べられる木々が特に目立ちます。これは、この冬が暖かく、記録的に積雪が少なかった影響で、冬を生き延びる鹿が更に増えていることによるのかもしれません。
蓼科高原の林や森は徐々に荒れてきていて、生態系に悪影響が出ています。

しかし、別荘地では駆除のために猟銃を使うことはできず、捕獲用のわなを使うこともできないため、具体的な鹿の駆除の方法が今のところありません。
別荘地は鹿にとっては特に安全で、パラダイスのようなものです。

2 件のコメント:

  1. 貴山荘の近くで草刈りをされている方(猟師)とお話をしたことがあります。周辺の別荘地では罠による鹿の間引きを実施しているそうです。温暖化や塩カルの散布を止めないのも大きな原因ですが、間引きを許していない別荘地は鹿のパラダイスになっていると聞きました。樹木や山野草を食べ尽くさない程度の個体数の鹿と共存したいものです。たまに見るとしかもかわいいですが、大量な鹿に自然を荒らされることは困りものです。

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    1. 展望所さん、コメントをありがとうございます。
      別荘地内で罠を使うことが可能で、安全上の問題がないのであれば、この別荘地の管理会社も罠による鹿の間引きを検討するべきでしょうね。
      今のままでは、この高原の自然が壊れていくことは避けられないように思えます。

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