アヴェイロは、入り組んだria(潟)が内陸に大きく食い込んだ自然の良港として、また交易港として16世紀に繁栄しました。しかし、1575年の大暴風雨により海の入口がふさがってしまったため、町は一時的に衰退してしまいました。その後、19世紀に町を襲った大暴風雨によってふさいでいた海への入口が開かれたため、この町は漁業を中心に再興を果たしました。現在の主な産業は漁業と酪農です(現在の人口約7万人)。
<アズレージョで飾られたアヴェイロ旧駅舎 2016年6月11日14:36>
我々はまずアヴェイロ旧駅舎を見ました。 現在はすぐ横に新設されている新駅舎が使われていますが、旧駅舎は全体が見事なアズレージョで飾られていました。
次に、駅舎から1キロちょっと離れた町の中心部に行きました。中央部には中央運河が流れていて、運河の上にはモリセイロと呼ばれる、牧畜のための肥料用の海藻を集める船がたくさん浮かんでいます。モリセイロは極彩色の絵で美しく飾られていて、今は主に観光用となっています。
<アヴェイロの中央運河と街並み 2016年6月11日14:53>
次に、駅舎から1キロちょっと離れた町の中心部に行きました。中央部には中央運河が流れていて、運河の上にはモリセイロと呼ばれる、牧畜のための肥料用の海藻を集める船がたくさん浮かんでいます。モリセイロは極彩色の絵で美しく飾られていて、今は主に観光用となっています。
<アヴェイロの中央運河とモリセイロ 6月11日14:47>
我々もこのモリセイロに乗ってみました。晴天で、運河の上を走る船は気持ちが良く、両側にきれいな街並みが眺められました。
<中央運河に浮かぶモリセイロに乗る 6月11日14:53>
そして、次に、そこから南のコインブラにバスで向かいました。50分ほどで到着。
コインブラはポルトガル第3の都市。政治のリスボン、商業のポルトに対して、古くからポルトガルの学術と文化の中心地とされています。リスボンに遷都されるまではポルトガルの首都として発展してきました(現在の人口は約15万人、周辺を含めたコインブラ都市圏としては約43万人)。
<コインブラ旧市街入口のポルタジェン広場 6月11日16:19>
そして、街の象徴とも言えるコインブラ大学に行きました。
コインブラ大学は1290年にポルトガル王ディニス1世によって設立されたポルトガル最古の大学で、欧州屈指の名門国立大学です。8つの学部があり、約2万2千人が学んでいます。
<コインブラ旧大学の鉄の門の前でのファドの演奏 6月11日16:37>
キャンパスの中には新大学と旧大学があり、旧大学の入口、「鉄の門」の前に行くと、制服の黒いマントを着たコインブラ大学の学生達がファドを演奏していました(上の写真)。
<ファドを歌うコインブラ大学生 6月11日16:38>
ファドはポルトガルの民族歌謡で、人生の喜びや悲しみ、郷愁の想いなどを奏でます。多くの場合は、琵琶のような形をしたポルトガルギター(ギターラと言われる)奏者一人と、クラシックギター奏者一人による伴奏で一人の歌手が歌います。
リスボンのファド歌手は大半が女性で、女性の心情を歌った、もの悲しい曲が多いのに対して、コインブラのファドは男性が歌う愛の楽曲です。学園都市コインブラでは、男子学生が女性に捧げるセレナーデがもとになって、楽曲が歌い継がれてきたそうです。
<コインブラ旧大学の時計塔とラテン回廊(右側) 6月11日16:54>
「鉄の門」をくぐって、旧大学のキャンパスの中に入ると、正面右角には18世紀に建造された大学のシンボルの時計塔が見え、その右側にはラテン回廊があります(上の写真)。かつてラテン回廊ではラテン語を話すことが義務付けられていたそうです。
<ジョニアナ図書館(左)と礼拝堂(中央)@コインブラ旧大学 6月11日17:16>
時計塔の左の方には礼拝堂があり、一番左の角にあるのはジョアニナ図書館です(上の写真)。
ジョアニナ図書館は1724年に建てられ、蔵書は30万冊に及びます。バロックの華麗な金細工の装飾や調度品は見ごたえがありました。ただ、内部の写真撮影が禁止だったのはちょっと残念です。
<コインブラ旧市街、モンテゴ川@コインブラ旧大学の校舎より 6月11日17:22>
旧大学のラテン回廊の中を歩くと、窓からはコインブラ旧市街や、町を流れるモンテゴ川などが眺められました。
<コインブラ旧市街にある旧カテドラル 6月11日17:40>
その後、大学キャンパスを出て、コインブラ旧市街を少し歩きました。
旧市街の通りには土産物屋がたくさんありました。
私はギターなどの弦楽器にどうしても興味が向いてしまうのですが、本物のポルトガルギターは買えないので、土産物屋でミニチュアのポルトガルギターを買ってきました。
<自分用の土産のミニチュア・ポルトガルギター>
この長さ10センチ程の可愛いポルトガルギター・ミニチュアは今、我が家の離れの私のギター練習室に飾ってあります。
その後は、この日の宿泊地、ブサコに向かいます。
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