2017年12月7日木曜日

台湾周遊旅行⑤/台北(2)

ツアー五日目、26日(日)は午後に忠烈祠、國立故宮博物院などを見た後、夕方、貸し切りバスで、台北の東約30kmに位置する山あいの小さな町、九份(ジョウフェン)に向かいました。バスは1時間近くかかって到着しました。

九份は1893年に金鉱が発見され、日本統治時代(1895年~1945年)に空前の繁栄を誇りました。しかし、第二次世界大戦後に金鉱脈が尽きるとともに急激にさびれ、一時は忘れ去られました。ところが、大ヒットした台湾映画『非情城市』(A City of Sadness)(1989年)のロケ地となったことで脚光を浴びるようになり、現在は時間が止まったようなノスタルジックな風景が魅力の人気観光地になっています。


<酒家・阿妹茶樓@九份 2017年11月26日18:27>

九份の街並みは、日本統治時代の面影を色濃くとどめており、路地や石段は当時に造られたもので、酒家(料理店)などの建物が多数残されています。
我々はそれらの酒家の一つ、豎崎路沿いにある「海悦樓」(上の写真の「阿妹茶樓」の向かい側)に入って郷土料理の夕食を食べました。

<九份の豎崎路 2017年11月26日18:42>

台湾の他の観光地と比べ、九份は若者の観光客が多く、中でも韓国人が目立っていましたが、日本人の若者もかなり来ていました。ここの中心となる豎崎路の狭い石段は、まるで日本の田舎の夏祭りの最中の時のように賑わい、混み合っていました。

豎崎路と軽便路との交差点@九份 2017年11月26日18:47>

九份を後にして、台北での宿泊地、圓山大飯店(The Grand Hotel Taipei)に夜8時頃に到着しました。

<夜の圓山大飯店外観 2017年11月26日20:40>

圓山大飯店は台北のランドマーク的存在で、中国宮殿式の豪奢な建物です。1952年開業で、14階建て、500室を有します。ロビーは広く、豪華で、これだけも十分見る価値があります。

<圓山大飯店のロビー/1階の左側はレストラン 11月26日20:34>

我々の宿泊した部屋はゆったりしていて、室内の梅を描いたガラス装飾はクラシカルな趣でした(下の写真)。

<圓山大飯店の宿泊した部屋 11月26日20:17>

翌朝起きると、部屋の広いベランダからは基隆河と台北市街が眺められました。

<宿泊した部屋のベランダから見た基隆河と台北市街 11月27日07:51>

このホテルは、1967年にアメリカの雑誌「Fortune」に世界の10大ホテルの一つとして選ばれています。

<朝の圓山大飯店外観 2017年11月27日07:30>

なお、我々の台湾人ガイドの話では、圓山大飯店の建物は総統だった蒋介石(1887年~1975年)が彼の夫人、宋美齢(1897年~2003年)にプレゼントしたものだそうです。ただ、私が帰国してからネットで調べても、こういう話の記載は見当たらず、ガイドの人のこの話がどの程度確かなのかは分かりません。

<台北市内の朝の通勤風景 2017年11月27日08:40>

翌日のツアー六日目、27日(月)はいよいよ最終日です。朝8時半に圓山大飯店を貸し切りバスで出発し、中正紀念堂(ヂョンヂェンジーニエンタン)に向かいました。

途中、台北市街はちょうど朝の通勤時間帯のようで、二輪車が通りにあふれていました(上の写真)。台湾ではどこの街でも二輪車が多く、オートバイではなく、スクーター・タイプが大半でした。女性も、そして中学生位に見える子供までスクーターに乗っていました。

<中正紀念堂の本堂前公園広場 2017年11月27日10:09>

さて、中正紀年堂は中華民国初代総統、蒋介石(1887年~1975年)を記念し、1980年に建てられた、顕彰施設です。
中正紀年堂の敷地面は25万平方メートルもあり、紀念本堂の面積は約1万5千平方メートル、建物の高さは70mあります。その他にも国家戯劇院国家音楽庁などがあり、その壮大さに驚きました。

<紀年本堂内の蒋介石銅像 2017年11月27日10:07>

紀念本堂のメインフロアの奥には巨大な蒋介石の銅像が設置されています。このメインフロアでも、忠烈祠と同じように衛兵の交代式が行われていました。

<紀念本堂内の蒋介石像前での衛兵交代式 11月27日10:02>

その後は、台北で最も歴史が古いという龍山寺(ロンシャンスー)を見て、そして、お決まりの免税店に寄り、昼頃に我々は桃園国際空港に着きました。
そして、桃園空港発15:20のエバー航空機に乗り、予定通り19:10頃に成田空港に無事帰着しました。

<JTBツアー6日間台湾周遊図>

6日間のツアーでざっーとではありますが、台湾をぐるっと回って見ることができました。
台湾に2,000年前頃から居住していた原住民は文字を持たず、記録が残っていません。台湾で歴史の記録が残るのは17世紀になってオランダやスペインが台湾に上陸し、また、大陸から漢民族が流入してからです。ですから、その歴史は長くはありません。また、台湾の面積は日本の九州ほどです。従って、歴史的遺産や自然景観と言っても、世界レベルから見たら、ちょっと小粒になることは止むを得ません。
それにもかかわらず、初めての台湾は私にとっては興味深く、おもしろい6日間でした。

6日間、朝、昼、晩全て私は中華料理(郷土料理を含む)を食べていましたが、飽きることなく、美味しく食べられました。ホテルの朝食は全てバイキング形式でしたが、ここでも中華料理を中心に食べていました。朝の中華粥は私のお気に入りになりました。

参加したのはJTBのツアー(参加者は19人)でしたが、台湾を代表するレベルの二つのホテル(台北と高雄の圓山大飯店)に泊まってこの値段(ツアー代金1人82,800円)であれば、コストパフォーマンスは良かったな、というのが印象です。

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