昨年8月末に私の妻が逝って1ヶ月も経たない頃、私はたまたまYouYubeでスーフェイ・ヤン(Xuefei Yang)の演奏するディレルマンド・レイス(Dilermando Reis)作曲「エテルナ・サウダージ(Eterna Saudade)」を聴きました。
この曲は私の心の深いところに響きました。
<Xuefei Yang 演奏の "Eterna Saudade" >
その後も私はこの曲が気になって、何度も繰り返し聴きました。中国人女性ギタリスト、スーフェイ・ヤン(1977年~)の演奏するこの曲は聴くほどに私の心に染み入ってきました。
この曲が与える響き、印象がその頃の私の心情に近かったのかもしれません。
<Dilermando Reis 作曲 "Eterna Saudade (Waltz)" の楽譜>
そして、私は自分で弾きたくなりました。
米国のWeb上の書店「Scribd」で探したら、楽譜が見つかり、ダウンロードしました(上の写真)。
作曲者、ディレルマンド・レイス(1916-1977)はブラジルのサンパウロで生まれ、生涯の大半をリオデジャネイロで過ごした、作曲家、ギタリスト、音楽指導者です。
日本ではそれほど知られておらず、彼の曲が演奏されることも比較的少ないですが、ブラジルでは最も有名なポピュラー・ギタリストの一人とのこと。作品は独自のブラジル・スタイルで、ショーロ(Choro)、ワルツ(Waltz)を主たるジャンルとします。
<Dilermando Reis >(英語版Wikipediaより転載)
YouTube上で調べると、海外ではいろいろなギタリストがこの曲をYouTubeにアップしています。演奏者によって音楽表現がかなり違いますが、やはり、私は上に添付したスーフェイ・ヤンの演奏が一番好きです。
この曲名の邦題はどうしたらよいのか考え、ネットで調べてみました。「永遠のあこがれ」と表示しているものと、「遥かなる郷愁」と表示されているもの、2種類が見つかりました。YouTube上では英語表示が「Eternal Longing」となっていますから、「永遠のあこがれ」の和訳は適切かもしれません。しかし、私がこの曲から受ける印象から言えば、邦題を「とこしえの慕情」にしたいという気持ちになります。
音楽は人の心を癒やしてくれますね。
返信削除私も、悲しみ、喜びに触れるたびにしばしば音楽に助けられます。
私はもっぱら聴くだけですが。
Poranさんは、ご自身でギターを演奏されるのでうらやましいです。
それにしても、蓼科の澄んだ空気の中で聴く音楽の響きは、同じ曲でも都会で聴くよりも綺麗に響いて感激します。
蓼科の空気を感じに行きたいのですが、今は仕事以外の県外移動を自粛中ですので、蓼科に行けるのは夏頃でしょうか。
Hiro
Hiroさん、コメントをありがとうございます。
削除クラシックギターを弾くことは、昔から私の「精神安定剤」です。(^-^)
コロナ禍のため、私も今は山に籠っています。
茅野市では、私の年齢の高齢者へのコロナ・ワクチン接種は6月1日開始の予定になっていますので、接種してもらうまではおとなしくしているつもりです。
♬半世紀ほど昔、都会の下宿の3畳間で『中出阪蔵』を弾き暮らしました。お茶の水学生街の楽器店で、苦学生には分不相応なる手工ギター。今でも硬いケースを開けると遠い日の青春の匂いがして。それにしても『遙かなる郷愁』は感動の一曲です。喪った戦友のような若き日の友を思いつつ、何度も、幾度も、聴き入りました。『人はみな 万朶の一花 吾もまた』笛麻呂
返信削除コメントをありがとうございます。
削除私の愛用のギターも『中出阪蔵』です。独身時代も終わりの頃、長く使えるような、しっかりしたクラシックギターが欲しいと思い、社会人7年目にしてようやく購入したものでした。
今でもギターは弾いていらっしゃいますか?
♬お声を掛けて下さり有り難う御座います。思えば何時しか音楽から遠ざかり、歌を忘れたカナリ(ア?)な老人と成ってしまいました。しかし、作者の真摯な御人柄に敬意を表して大切に保管、近年は日々の御守りみたいな存在でしょうか。
削除中出作品を人生の友とし、愛用御精進なさる同世代の御方が此の世に居られると云うことが、私にとって何よりも嬉しい限りです。名器は秋になると一段と音が良く響き、静かな部屋でポロンと一音だけ自然に鳴り出す時もあり、『弾いてくれ』と催促されたような、そんなことも昔はありました。 パソコン音痴な匿名希望の笛麻呂拝
私は中出阪蔵のギターを買った後、結婚し、家庭を持ってからは25年間くらい全くギターから離れていました。中出阪蔵ギターはケースに入れっぱなしで、ギターには気の毒なことをしたと思っています。
削除還暦の頃からギターを再開し、その後は浮気(?)もせず、このギター一筋です。(^^♪
Poranさん初めまして。匿名で申し訳ありません。パソコン不得手な後期高齢者です。四国の田舎在住です。ここに投稿させてもらうのに何日もかかって勇気を振り絞って今キーボードを打っています。中出阪蔵ギター愛用とのこと。また匿名投稿の笛麻呂さんも中出阪蔵ギター愛用とのことでついつい懐かしく投稿させていただきます。実は私も中出ギター愛用者の一人です。1967年製、西武線新井薬師寺駅の中出工房まで行って注文しました。現在も透明感のある音を出しております。2本目は1974年製。30過ぎに家庭の事情で帰郷し子育てと仕事に追われ皆さん同様に全くギターを手にすることなく還暦すぎて少し病みこみ10年ほど前から少しずつケールから取り出し弾いていますが若き日に暗譜した曲はすべて思い出せず練習の仕方は判っているのですが暗譜が全くダメになり前に進みません。現状はそういったところです。「エテルナサウダージ」いいですね。胸が抉り取れれるように切なく心に沁み透ります。投稿の方法も判らず、へたくそな文章でただ懐かしさの余りだけで投稿しました。お赦しください。雙梅舎遊人拝
返信削除コメントをありがとうございます。
削除私の中出阪蔵ギターは1976年製で、1977年に購入しましたから、雙梅舎遊人様のちょっとあとくらいですね。
私はいまだにこのギター一本しか持っていませんが、ギター仲間などからは「(そのギター)良い音がでるね」と時に言ってもらえます。このギターは私の大事な伴侶です。
私も記憶力が落ちていますので、もう暗譜はあきらめて、人前でギターを弾く時もいつも前に楽譜を置いて弾いています。
ギターは私の人生におおいに潤いを与えてくれていると感じています。