今年はスペインの作曲家イサーク・アルベニス(Isaac Albeniz;1860-1909)の没後100年にあたるため、在日スペイン大使館では5月18日(月)~23日(土)に「アルベニス週間」を開催しています。
5月19日(火)に行われる音楽評論家、濱田滋郎氏の講演会の中で、私が何回か個人レッスンを受けていたプロギタリスト坪川真理子さんがアルベニスの曲を何曲か演奏するということをそのブログから知ったので、家内と聴きに行くことにしました。
講演会の開始は夜7時なので、六本木のスペイン大使館の近くで軽く夕食をとってから行くことにしました。そこで、ask U レストランガイドであまり値段が高くなく、手頃そうな店を探したところ、「Yakitori 燃」 がヒットしました。
19日(火)は開店時間の6時丁度に「Yakitori 燃」に入りました。地下鉄六本木駅のすぐ近くで、店内は品のいい作りでした。 あまり時間がなかったので、我々は焼き鳥「燃6串打」1皿と、私は「魂心の親子丼」、家内は「名物鶏そぼろめし」を注文しました。
焼き鳥は柔らかく、ネタの良さがうかがえました。
また、親子丼は鶏肉はもちろん、とじられた卵のだしも美味、これだけの親子丼はなかなかないと思いました。
鶏そぼろめしもだしが良く滲みて、美味しかったです。
一緒に出された鶏スープはこれも鶏の良く煮込まれた、独特の味で良し。
今回は講演会の前で、時間があまりありませんでしたが、1時間半位かけてゆっくり飲んで、食べてみたい店でした。
そこから歩いて10分弱で、スペイン坂の上にあるスペイン大使館に着きました。
「音楽史の中のイサーク・アルベニス ― その独創性と重要性」と題する講演は大使館地下1階のオーディトリアムで行われ、スペイン語に通訳されました。
講師の濱田滋郎氏は1935年生れの音楽評論家、音楽学者。特にスペイン音楽に詳しく、私の持っているクラシックギターのCDの解説文はほとんど濱田氏が書いています。
濱田氏からアルベニスの生い立ち、経歴、主要な作品などが話された後、ギタリスト坪川真理子さんが登場し、次の4曲をクラシックギターで演奏しました。
1.入り江のざわめき
2.アストゥリアス
3.朱色の塔
4.セビーリャ
これらはすべて原曲はピアノ曲ですが、ギターでしばしば演奏され、クラシックギター曲としては定番となっています。
スペイン民族主義楽派の確立者と言われるアルベニスは、ギターと密接に結びついたスペインの民族音楽を素材にしています。従って、濱田氏も講演の中で述べていましたが、ギターに編曲されて演奏されると、アルベニスの本来の意図が原曲のピアノよりもより鮮やかに表れるのだと私は思います。
スペイン音楽を得意とする坪川さんの演奏からは、スペインの雰囲気やアルベニスの味わいが感じられ、楽しめました。
このような内容の濃い講演会と演奏を無料で聴けるというのはありがたいことです。気をつけて調べていると、けっこうレベルの高いコンサートを無料で聴ける機会が時々あるというのは都会にいるメリットではあります。
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