2009年8月24日月曜日

蓼科高原ギターサマースクール/第二日目

蓼科高原ギターサマースクールの二日目(8月22日(土))は私にとってギター演奏上非常に有益なヒントや話をいくつか聞くことができました。

まず、朝一番に田口秀一先生による「発音について」の講座を聴講しました。田口先生は右手の奏法について、指の力で弾くのではなくて、重力によって弾く奏法(重力奏法)を研究し、教えています。その中で、今回私にとって大きなヒントになったのは次の点です。

「指の第二関節を曲げて弦を弾く人が多く、また第二関節を曲げて弾く方法を教えているギター教師も未だ多い。しかしこれは間違いで、指の付け根から曲げて弾くのが正しい。第二関節を支点にして弾くと腱鞘炎にもなりやすい。」

私はどちらかと言えば、指の第二関節を支点として曲げて弾いていたようです。家に帰ってから、指の付け根を支点として曲げて弦をはじくように弾いてみたら、確かに弾くやすく、指もよりスムーズに動くような気がします。この方法をこれから練習し、修正して、身に付けたいと思います。

第二のヒントはこの日、2単位聴講した公開レッスンです。その中で、稲垣稔先生は一人の受講者に対し次のようなアドバイスをしていました。

「弦を押さえる左手については、小指、薬指の力が弱いので、小指を中心にして、あるいは重点にして押さえる。」

これはよく言われることではありますが、私は十分できていませんでした。家に帰って、小指に重心を置くように心がけて弦を押さえると、指の動きがよりスムーズになります。この点も心掛けて練習して、身に付けたいと思います。

image from www.flickr.com

                                          (写真掲載については村井先生の御了解をいただきました。)


第三のヒントとなったのは村井頌 子氏による講座「バロックダンスからリズムを体感しよう!」です。

クラシックギターで弾く曲にはJ.S.バッハの曲をはじめ、メヌエット、サラバンド、ガヴォット、マズルカなど舞曲形式のものが多くあります。また、19世紀後半の作曲家ではありますが、フランシスコ・ターレガの曲で私好きな小品、「アデリータ(マズルカ)」、「マリエッタ(マズルカ)」、「マリア(ガヴォット)」はわざわざ舞曲名を( )して記載しています。

しかし、私はこれまでこれらがどんな踊りなのか見たことがないので、具体的なイメージがわきませんでした。具体的なダンスのイメージを持たずに演奏しているわけですから、おぼつかなくなります。
バロックダンスの第一人者である村井先生は自分でピアノを弾いたりしながら、ブレ、メヌエット、サラバンド、ガヴォットなどを実際に踊って見せてくれました。また、バロックダンスの基本的なステップについては、我々受講者・聴講者全員も実際にその場でステップを踏んで体験しました。

実際に体験し、ダンスを目で見ると、自分がガヴォットやマズルカをギターで演奏する時にも各舞曲の具体的なイメージを持てるので、表現し易く、また曲想を付け易くなるように感じます。



村井頌子/バロックダンスと舞曲 Krieger, Rameau, J.S.Bach トークコンサート


YouTubeに村井先生が2007年に行ったバロックダンスの解説と踊りがアップされていましたので、参考までに上に添付します。

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