5月31日(木)昼過ぎにマイカーにランディを乗せて蓼科の家を出発。小渕沢インター近くのドッグホテル「asako-pan」にランディを預けました。
そして、中央高速、首都高を通って成田に夕方着きました。宿泊した成田ビューホテルは宿泊するとその前後いずれか15日間駐車料金が無料です。今まで海外旅行に行った時は全て電車か高速バス利用でしたが、マイカーで行ってホテルに前泊すると、当日はゆったり出掛けられ、意外と便利で、料金もトータルでは割安でした。
5月31日(土)10:40成田空港発、KLMオランダ航空にて予定通り出発。アムステルダム経由で、予定よりちょっと早く19:00頃マドリッド空港に着きました。
スペインは夏時間でもあり、この時期は陽が長く、夜8時頃でも昼間のような明るさでした。
今回行ったスペインは私が前から一度は行きたいと思っていた国でした。
というのは、スペインは私の趣味のクラシックギターとは縁が深く、クラシックギター発祥の地と言っても良いでしょう。
スペインが生んだクラシックギター関係者を振り返ってみます。
バレンシア州ビリャレアル出身のフランシスコ・タレガ(1852年~1909年)は名ギタリストであり、有名な「アルハンブラの想い出」など多数のクラシックギターの名曲を作曲しました。「近代ギターの父」と言われ、現代クラシックギターの基礎を作りました。タレガは私の最も好きなクラシックギターの作曲家であり、今の私のレパートリー(沢山はありませんが)の多くをタレガの曲が占めています。
そして、タレガの高弟で、バレンシア生まれのミゲル・リョベート(1878年~1938年)は「アメリアの遺言」などのギターの名曲を作曲し、20世紀におけるクラシックギター復興の立役者と言われています。
演奏家では、不世出の天才、アンドレス・セゴビア(1893年~1987年)は私の最も好きなギタリストです。アンダルシア州リナーレス生まれのセゴビアはセゴビア・トーンと呼ばれる独特の美しい音を出し、「現代クラシックギター奏法の父」とみなされています。セゴビアの弾くフランシスコ・タレガやイサーク・アルベニスの曲の数々は素晴らしく、私はセゴビアを超えるギタリストは未だに現れていないと個人的には考えています。
上の写真は私が今レッスンンを受けている小原聖子先生(当時22歳)と対談するナルシソ・イエペス(当時38歳)(昭和41年)。
ギター製作においては、アンダルシア州アルメリーア生まれのアントニオ・デ・トーレス(1817年~1892年)は扇状に広がる力木の構造を考案し、19世紀ギターよりも一回り大きいボディのギターを製作して、モダンギターの原型を確立しました。上述のフランシスコ・タレガ(1852年~1909年)は生涯の殆どにわたってアントニオ・トーレスのギターを愛用していました。
トーレスの後は、マドリッド生まれのホセ・ラミレス1世(1858年~1923年)とその弟、マヌエル・ラミレス(1864年~1916年)に受け継がれ、ラミレスはクラシックギター製作の名門となりました。ホセ・ラミレス家は4世(1953年~2000年)まで続き、ラミレス門下からはサントス・エルナンデス(1874年~1943年)、マルセロ・バルベロ(1904年~1956年)、パウリーノ・ベルナベ(1932年~)など多くの優れたギター製作家を輩出しています。
このように、こだわりを持って海外旅行する場合には、4年前に3週間にわたってフランス旅行をした時のように個人旅行で行く必要があります。最初、そのつもりで「トーマスクック・ヨーロッパ鉄道時刻表」などでスペイン事情を調べていました。しかし、スペインは鉄道の便が悪く、ヨーロッパの中では治安もあまり良くない。更に、今は愛犬・ランディがいて、家から離れては1泊2日しか外泊したことがなく、3週間以上もペットホテルに預けて大丈夫かという心配もありました。そこで、今回はじっくり掘り下げて見る個人旅行はあきらめ、JTBのスペイン周遊10日間ツアーに参加し、ともかく効率良く、一通り見てくることにしました。
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