この日の演奏者は私を含めて15名でした。、「飛び入りフリーコンサート」では来場順に一人10分ずつソロを弾きます。私は10番目に弾きました。もう「クラスタ」のフリーコンサートでは何回か弾いているので、自分自身そろそろ慣れてきてもいいのではないかと思うのですが、「クラスタ」で弾くのは4ヶ月振りということもあるのか、前に出て弾き始めると、弦を弾く右手の指は少し震え、弦を押さえる左手の指は強張ってしまいました。これでは滑らかな演奏ができる訳はありません。
一人10分ずつの演奏が一巡すると、休憩を挟んで2順目に入りました。しかし、もう10時を過ぎていたので、半分以上の人がそこで帰ってしまい、2順目に残っていたのは私を含めて7人でした。観客が少ないと、さすがに私でも気合いが入りません。かえってこれが幸いしたのか、2順目の演奏ではあまり力まず、もうちょっと普段に近い状態で演奏することができました。しかし、観客が多いとビビッてうまく演奏できないというのは、なんとも情けない話です。しかし、これが今の私の実力だと認識しました。
この日は常連で、正統派クラシックギターの名手で、プロに転向したという噂もあるSさんが19世紀型ギターを手に入れたと言って、それを持ってきて演奏されました。19世紀型ギターはちょっと小型のギターです。Sさんは相変わらず高度な演奏技術としっかりした表現力で見事な演奏でした。
そのあとIさんが18世紀型ギターを持って登場し、演奏されました。18世紀型ギターは更に小型で、ウクレレを一回り大きくした程度です。 Iさんはこの18世紀型ギターでまずS.J.バッハを演奏し、次に武満徹編曲のオーバー・ザ・レインボウを演奏しました。古典ギターで現代曲を演奏するというのも面白いですが、Iさんは武満の難局を綺麗に、しっかりと演奏されました。
「クラスタ」のフリーコンサートに行くと、ギターの本当に好きな人が大勢いるなぁ、と思います。ギターの好きな大勢の人たちを見ていると、私もなんとなく楽しい気分になります。
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