11月12日(土)午後に北安曇郡松川村の「すずの音ホール」で『スペイン!~ギターと絵画の交わるところ~ in 安曇野』と題するコンサートが行われたので、家内と聴きに行きました。
このコンサートは、近代スペイン美術史の専門家、川瀬祐介氏によるスペイン美術の解説とトークを挟んで、今注目のクラシック・ギタリスト、益田正洋氏がスペイン作曲家の曲目を演奏するというものです。
まず最初に益田氏によるI.アルベニス作曲「入江のざわめき」のソロ演奏があり、川瀬氏と益田氏によるトークとなりました。トーク1のテーマは「スペインの『発見』とアンダルシアの魅力」です。
次の演奏の準備のため益田氏が楽屋に下がると、スライドを使っての川瀬氏一人による解説です(下の写真)。
その後、演奏と解説・トークが次のように交互に行われました。
*益田氏による演奏: E.グラナドス作曲 「オリエンタル」
F.タレガ作曲 「アラビア風奇想曲」
*トーク2:テーマ「イスラム文化の遺産」
*演奏: I.アルベニス作曲 「グラナダ」
F.タレガ作曲 「アルハンブラ宮殿の想い出」
・・・下の写真はこの曲を演奏する益田氏。
~休憩~
*演奏: F.ソル作曲 「魔笛の主題による変奏曲」
*トーク3:テーマ「ソルとゴヤ~二人の同時代人」
*演奏: M.リョベート編曲 「カタルーニャ民謡集より ~哀歌、盗賊の歌、聖母の御子」
*トーク4:テーマ「国際的で地方的なカタルーニャ」
*演奏: E.グラナドス作曲 「詩的ワルツ集」全曲
*アンコール演奏: I.アルベニス作曲 「グラナダ」 (再演奏)
益田氏の演奏は力演で楽しめました。特に、E.グラナドスの「詩的ワルツ集」全曲を生で聴いたのは私は初めてで、聴きごたえがありました。また、川瀬氏と益田氏の二人の掛け合いのトークはなかなか軽妙で、良かったです(下の写真)。
この日演奏された曲は、クラシックギターを趣味とする人にとっては聴きなれた人気曲が多く並べられています。しかし、その当時の社会・時代背景、フランシスコ・デ・ゴヤ(1746~1828)などスペインを代表する画家やその絵の解説、そしてフェルナンド・ソル(1778~1839)、フランシスコ・タレガ(1852~1909)、イサーク・アルベニス(1860~1909)などのスペインの作曲家との関連を交えての解説、トークがあり、それらとからめてギター演奏を聴くと、興味は膨らみ、また掘り下げられました。普通のコンサートにはない面白さ、新しい楽しみ方になったと思います。
このような美術の解説を交えてのクラシックギター演奏の企画は是非今後も続けていただき、敷衍していただいたら面白いと思われます。
このコンサートに先立ち、月刊誌「現代ギター」10月号には、このお二人に音楽評論家・濱田滋郎氏を交えた鼎談記事、『絵画とギター ~ ゴヤと3人のギター作曲家』が巻頭特集として10頁にわたって掲載されています。この記事の内容はこの日のコンサートの解説・トークにほぼ沿っています。この特集記事の最初の2頁を参考までに下に添付します(3頁以降は「現代ギター」10月号をご覧ください)。
次の演奏の準備のため益田氏が楽屋に下がると、スライドを使っての川瀬氏一人による解説です(下の写真)。
*益田氏による演奏: E.グラナドス作曲 「オリエンタル」
F.タレガ作曲 「アラビア風奇想曲」
*トーク2:テーマ「イスラム文化の遺産」
*演奏: I.アルベニス作曲 「グラナダ」
F.タレガ作曲 「アルハンブラ宮殿の想い出」
・・・下の写真はこの曲を演奏する益田氏。
*演奏: F.ソル作曲 「魔笛の主題による変奏曲」
*トーク3:テーマ「ソルとゴヤ~二人の同時代人」
*演奏: M.リョベート編曲 「カタルーニャ民謡集より ~哀歌、盗賊の歌、聖母の御子」
*トーク4:テーマ「国際的で地方的なカタルーニャ」
*演奏: E.グラナドス作曲 「詩的ワルツ集」全曲
*アンコール演奏: I.アルベニス作曲 「グラナダ」 (再演奏)
このような美術の解説を交えてのクラシックギター演奏の企画は是非今後も続けていただき、敷衍していただいたら面白いと思われます。
このコンサートに先立ち、月刊誌「現代ギター」10月号には、このお二人に音楽評論家・濱田滋郎氏を交えた鼎談記事、『絵画とギター ~ ゴヤと3人のギター作曲家』が巻頭特集として10頁にわたって掲載されています。この記事の内容はこの日のコンサートの解説・トークにほぼ沿っています。この特集記事の最初の2頁を参考までに下に添付します(3頁以降は「現代ギター」10月号をご覧ください)。
poranさん、この記事を読んで山荘暮らしをご夫婦で
返信削除楽しまれているなあ。と感じました。
東京に負けないくらいいろいろなコンサートがあり
今はインターネットで情報も入りますし楽しまれているご様子。
私は毎日仕事に追われてあっと言う間に過ぎていく日々。
もっとゆっくり毎日を大切に生きていきたいですが
まだまだそうはいかないのが現実です。
dorinさん、
返信削除首都圏に比べると私の住んでいる地域は、クラシックギターに関わるコンサートや催しは一桁以上少ないですね。少なくても、良さそうなものがあった場合にはできるだけ聴きに行くようにしています。
今回のコンサートは美術の話もあったので、普段はなかなか付き合ってくれない家内も付き合ってくれました。そういう点でもこのような企画は貴重ですね。(笑)