2008年8月28日木曜日

フランス旅行振り返り/マルセイユ&エクス・アン・プロヴァンス

7月13日(日)にカルカッソンヌ駅から7:42発の特急TGVに乗り、10:40にマルセイユ駅に到着しました。マルセイユ駅の周辺は治安が良くないと聞いていたので、予約してあったホテルまでたいした距離ではなかったのですが、駅前からタクシーに乗りました。タクシーは自動車専用道路と思われるところをかなりの距離走った後、地上に出て、ホテルに着きました。どうもこの運転手はわざと遠回りしたような感じがします。ここのタクシーはあまり質が良くないのかもしれません。
宿泊したホテル・アリゼHotel Alizeは旧港Vieux Portの真ん前にあり、建物は18世紀に建築されたもので、上の写真の真ん中(緑色)の部分です。 我々の泊まった部屋は最上階の一番左でした。部屋のバルコニーからはマルセイユ旧港が一望できました(下の写真)。
旧港に面したカフェで昼食を食べた後、マルセイユ市内の観光見物をしました。
まず、ノートルダム・ド・ラ・ギャルドバジリカ聖堂に行くことにしましたが、ここは丘の上にあって、かなりの距離があるため、観光用のトレイン・バスTrains Toursに乗りました。トレイン・バスは乗車賃€5で市内の観光地を巡廻しています。このタイプ(下の写真)のトレイン・バスはフランスのちょっとした観光地には必ず走っていました。
ノートルダム・ド・ラ・ギャルドバジリカ聖堂はモザイク装飾のきれいな、ローマ・ビザンチン様式の教会です。そのテラスからは、マルセイユの町と地中海がパノラマのように眺められました。(下の写真)
そのあと、旧港のすぐ南側にあるサン・ヴィクトール寺院Abbaye St.-Victorを見学しました。この寺院の地下には大きな古い地下聖堂Cryptsがあり、そこにはマグダラのマリアが眠っているとされています。しかし、後で自分で調べると、他にもマグダラのマリアの遺骸があると主張する教会はあり、どこが本当か確証はないようです。いずれにしても、この教会の地下聖堂は大きく、古いもので、一見の価値がありました。 
その日の夕食のために、泊っていたホテルのレセプションの女性に「ブイヤベースの美味しい手頃なレストランはないか?」聞いたところ、レストランLe Pavillon(下の写真)を紹介してくれました。Le Pavillonは旧港南側のレストランが集まった広場、Place Thiarsにありました。
このレストランでは、飲み物はCassisの白ワインをたのみましたが、おいしかったです。
料理は、魚介類のスープを一人ずつと、メインにブイヤベース一皿を二人でshareしたいと言って注文しました。フランスの料理はコースで食べると、我々夫婦にはちょっと量が多すぎるのです。 
魚介類のスープには、おろしニンニクとグリュイエールチーズ(上の写真の左側に写っているもの)を載せたパンを浸して食べます。スープはよく煮込まれていて、コクがあって、とても美味しかったです。
ブイヤベースはマルセイユの名物料理で、カサゴ、スズキ、カニ、ムール貝などの魚介類をサフランや白ワイン、トマトなどで煮たものです。 
ウェイターがカサゴ、ムール貝などの調理した魚介類一人前を皿に盛って持ってきました(上の写真)。それを我々に見せた後、頼んであったように、目の前できちんと半分ずつに分けて二つの皿に盛り、そこに魚介スープを注いで、ブイヤベースが出来上がりました。(下の写真。 具は半人分なので、にぎやかな感じではありません。)
このレストランLe Pavillonは、見るとあまり客が多く入っていません。しかし、周りのレストランはほとんど満員なのです。ホテルが推薦してくれたレストランだから良いはずなのに、どうしてだろうと思い、帰りに周りのレストランのメニュー看板を見てみました。フランスのレストランやビストロは普通、メニューと値段を書いた大きな看板を道路側に立ててあります。我々の食べたレストランLe Pavillonに比べ、客の多いレストランは値段がかなり安いのです。こちらに客が多い理由が分かりました。

7月14日(月)はマルセイユから長距離定期バスに乗り、エクス・アン・プロヴァンスの観光に行きました。バスの乗り方は、前日にOffice de Tourisme(観光案内所)で聞いてありました。バス乗り場はマルセイユ・サン・シャルル駅に近いPlace Jules Guesdeにあり、そこまではMetro地下鉄で行きました。エクス・アン・プロヴァンスはこのバスの終点で、約30分で着きました。 バスを降りて、道を探しながら歩いて、旧市街を抜けて、その北にあるセザンヌのアトリエに30分位かかって着きました。ここは家内が見たいと言っていた所で、郊外の緑に囲まれた静かな建物でした。 
エクス・アン・プロヴァンスは静かな、落ち着いた町でした。しかし、この日はフランスの革命記念日でほとんどの店が閉まっていて、旧市街の賑わいが分からなかったのはちょっと残念でした。 上の写真は旧市街のミラボー通りCours Mirabeauで、写真右側の水色のカフェはセザンヌが行きつけだったというカフェ・レ・ドゥー・ギャルソンです。

14日(月)の夕食には、昨日食べたレストランLe Pavillonのすぐ隣の、値段の安いレストランに入ってみました。
この日は、スープも前菜もたのまず、ブイヤベースだけを一人前ずつ注文しました。 
一人前の具が入っていますので(上の写真)、昨日のブイヤベースの写真よりも見た目は豪華です。これもそれなりに美味しかったです。 こちらのレストランは昨日のLe Pavillonに比べると半分近い安さです。しかし、味はやはり昨日のレストランの方が良かったし、サービス、店の雰囲気なども含めると、昨日のレストランは高かったけれども、値段だけのことはあったな、というのが我々夫婦の感想でした。
7月14日は革命記念日で、エクス・アン・プロヴァンスもマルセイユもほとんどの店が閉まっていて、旅行者には全く不便な一日でした。しかし、一つだけ良いことがありました。
夕食を食べて、夜9時頃レストランを出て、旧港前のホテルに帰ってくると、港の周りにぞくぞくと人が集まって来ているのです。(下の写真。)
ホテルに戻って、レセプションにいた老人の男性に「今夜はfirework(花火)をやるのか?」と聞いたら、そうだ、と言います。ただ、この老人は英語を殆どしゃべれません。こちらはフランス語は全くしゃべれないので、ともかく英語で「何時からやるのか?」聞いたら、ただ「thirty minutes!」と言うだけです。30分後なのか、30分間なのか、よく分かりません。ともかくも自分の部屋に戻って、バルコニーから港の様子を見ていましたが、30分経っても何も始まりません。
港の周りに人は増えてくる一方ですが、夜中の12時近くなっても何も始まりません。 いよいよ、もう寝ようとすると、12時を回ったとたん、大きな音と共に一斉に花火が打ち上げられ始めました。港の出口近くにあるファロ公園方向と港水面の両方から、打ち上げ花火と仕掛け花火が延々と30分間続き、それは見事で、夜空を照らし、水面に映りました。夜中の0時から始まるというのは、まるで大晦日のカウントダウンのようでした。
我々は革命記念日に旧港で花火大会があるなどとは知らずに、港に面したホテルの最上階のバルコニー付きの部屋を予約していたのですが、これはラッキーでした。

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